タマナシモク
Sargassum nipponicum Yendo

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気胞と葉
付着器
 体はふつう1m以下である。

 茎の下部と付着器から直径1mmくらいの細い繊維状の根を多数出し,複雑に絡み合って直径10cm以上になる。茎は直立し,短くて枝分かれはしない。

 葉は細く,主枝の基部のものは長さ25mm,幅4mm,上部のものはさらに小さく細い。葉の縁辺は滑らかなことが多く,ときに少数の浅いギザギザを持つこともある。

 気胞の数が少なく,特に若い主枝では全くないものもある。また形も小さく目立たないため,この和名が付いた(タマナシ=気胞無し)。気胞は細長い紡錘形で両端が細くなり,長さ5mm,直径1mmで,線状または糸状の冠葉をつけるものもある。

 雌雄異株。夏に成熟する。

 波あたりの強い岩面上の低潮線付近から漸深帯上部に生育することが多い。

 神奈川県から宮崎県までの太平洋沿岸。