体は長蛇円形から楕円形で,体の基部はくさび形になることが多い。体は細胞一層からなる薄い膜状。体の縁には微視的な鋸歯は無い。体の上部の色は赤褐色で下部は緑がかる。体の大きさは普通長さ50cm,幅10cmくらい。雌雄は同株。
かつては全国的に養殖されていたが,現在養殖されているノリは,アサクサノリではなくスサビノリPorphyra yezoensisである。アサクサノリは非常に減っており,絶滅危惧種に指定されている。
アサクサノリなどのノリは冬から春に見られるが,そのほかの季節にどこにいるのかわからなかった。1949年にイギリスのDrew博士が,ノリから出た胞子は糸状の体となって貝殻などに穴を開けて入っていることを明らかにした。この糸状体をコンコセリスという。コンコセリスから出た胞子は葉状のノリへと生長する。
潮間帯に生育する。
北海道南部,本州,四国,九州,朝鮮半島。
(生活史の説明は 千葉県立中央博物館分館 海の博物館 展示解説書アサクサノリ-ノリの自然誌- を参考にしました。)
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