アラメ
Eisenia bicyclis (Kjellman)Setchell

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撮影地:宮城県南三陸町志津川湾 20080724 採集地:静岡県下田市鍋田湾 
下田産アラメの側葉
 体は大きく付着器,茎,葉状部に分けられる。多年生で1年目の体はしわのある笹形の葉状である。2年目以降の体は茎の直上部が二股に分岐し,その先に側葉と呼ばれる細長い葉を多数付ける。大型のアラメは側葉がさらに枝分かれして二次側葉を持つことが多い。東北地方のアラメでは三次側葉を持つものもある。
 側葉には皺のある場合と無い場合があり,季節や生育場所によって異なる。 夏から秋になると葉状部に子嚢斑と呼ばれる遊走子嚢群を形成する。

 カジメとともに海中林と呼ばれる密な群落をつくる。カジメより浅所の潮間帯から水深数mの岩上に生息する。

 太平洋沿岸岩手県以南,瀬戸内海,九州,日本海沿岸中−南部,朝鮮。

 なお,三重県をはじめ,太平洋岸の静岡県御前崎から西方に産するものはアラメでは無くサガラメとされている。サガラメは二次側葉を持たない,遊走子に眼点があるなど形態的にアラメと異なる。

 サガラメはアメリカ産のものと同じEisenia arboreaとなっている。

 アラメとサガラメの側葉の比較。