日本の海には約2000種もの海藻が生育しています。
「海藻・海草写真」では,海藻と海草(海藻と同じように沿岸生態系において重要な役割を果たしている)のうち,藻類学研究室に写真のあるものを紹介しています。

 できる限り生体・生態写真を載せております。学習・教育用に限りご自由に利用ください。その他の目的でご使用の場合は倉島までご連絡ください。また,掲載しているものとは別の写真がある種もございますので,それらをご所望の場合や,誤り等お気づきの点がありましたら倉島までご連絡ください。左にフレームが見えていない場合はここをクリックしてください。

 解説は  新日本海藻誌 (吉田忠生 内田老鶴圃),生物図鑑海藻 (千原光雄 学研),原色日本海藻図鑑 (山田幸雄・瀬川宗吉 保育社),原色海藻検索図鑑 (新崎盛敏 北隆館),標準原色図鑑全集海藻・海浜植物 (千原光雄 保育社),海藻おしば (横浜康継・野田三千代 海游社),藻食民族の文化 (澤田威 自費出版),藻類の生活史集成 第1巻,第2巻 (堀輝三編 内田老鶴圃)  を参考にさせていただいています(順不同)。
緑藻 40種 (サムネイル画像付index,テキストindex
アナアオサクビレズタ(海ぶどう),スジアオノリ,ミルなどがこの仲間に入ります。主な光合成色素としてクロロフィルa とクロロフィルb を持っています。この色素の色が緑色であるため体の色が緑色に見えます。現在の陸上植物の祖先の仲間の藻類もこのグループに入ります。緑藻は体の形が陸上植物とは大きく異なっています。一般的に緑藻は陸上植物に比べて,体のつくりが単純で一生を通じて受精卵が胚として母体にとどまることがないことも陸上植物と大きく異なっている点です。
褐藻 84種 (サムネイル画像付index,テキストindex
ヒジキマコンブモズクなどがこの仲間に入ります。主な光合成色素としてクロロフィルa とクロロフィルc ,フコキサンチンなどを持っています。フコキサンチンは褐藻が持っている赤色の色素です。クロロフィルaの緑色とフコキサンチンの赤色が混ざって褐藻は褐色に見えます。ダシをとった後の昆布や味噌汁に入っているワカメが緑色なのは,お湯につかるとフコキサンチンが変質して黄色になり,黄色と緑色が混ざって緑になるからです。褐藻の仲間の大部分は海で生活していることからもわかるように,海という環境に非常に良く適応できている大型藻類です。
紅藻 130種 (サムネイル画像付index,テキストindex
アサクサノリオゴノリフクロフノリマクサなどがこの仲間に入ります。主な光合成産物としてクロロフィルa のほかにフィコエリトリンなどの赤い色素を多く持っているため,体の色が赤色に見えます。紅藻の仲間も海藻と同じように大部分は海で生活しています。また生活史のすべての時期において鞭毛を持つことがないのも特徴です。
海草 10種 (サムネイル画像付index,テキストindex
アマモウミヒルモコアマモスガモなどがこの仲間に入ります。主な光合成色素は緑藻と同じですので体の色は緑色に見えます。この仲間は海産種子植物と呼ばれ,陸上で生活していた被子植物が進化の過程で再び海に戻ったもので,動物でいうとイルカやクジラのような生き物です。被子植物ですので花が咲き,実もできます。日本近海では19種類が知られています。日本はフィリピン諸島やオーストラリア西海岸と並んで世界で最も海草相の豊富な海域です。
形が似ている海藻の一覧
50音索引
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